動物とのふれあいを中心に描くエッセイスト、ムツゴロウさんこと畑 正憲の書く短編エッセイ集。
独特の軽快な語り口で、様々な動物に関する話題を提供する。
僕が前々から高度な変態として注目していた、畑のエッセイ集です。
例の王国を特集する番組での彼の所行は、所詮マスメディアに作られた仮の姿だと思っています。
本物の畑の姿は、バラエティーとかトーク番組でちょくちょく現れる、生命やセックスに対する無差別な好奇心。
象とか犬とか発情させておもしろがったりとか、そういう逸脱的なところに惹かれるんです。
最高、畑。麻雀強いらしいし。
そんな彼のエッセイを見つけたのは近所の古本屋なんですが、
なんか、この本、出してから3冊目とかそのくらいらしいです。
別に最初の本って訳でも最近の本ってわけでもないですが、たまたま見つけたので読みました。
で、読んでみると出るわ出るわ。変態エピソード。
やっぱり僕が見込んだとおりです。
娘と一緒にザリガニを観察するシーン。
私は長い間、この小さな子供が、どのようにして親を認識するのか疑問だった。だから、娘を助手にして、ちょっとした実験をしようと思った。
― 中略 ―
「足が違うのよ」と娘。
「じゃ、オスとメスの足を切って、水槽の中につるしてみよう」と私。p36:9
普通に足切ってるし。この時点で、もう畑に動物に対する愛情とか感じられません。
最低、脊椎動物外の生き物は実験物か何かだと思ってる模様。
かと思えば、脊椎動物にもこの扱い。
魚の肉が生に限るように、馬肉だって牛肉だって、生の方がうまい。人の肉など最高である。間もなく私は世界漫遊の旅に出るが、できるなら未開の地にまぎれこんで、人肉を試食してみたいと思っている。もし、これも失敗に終われば、舞戻って自分の尻の肉でも削ってもらう。なんとしても死ぬまでには、ぜひ人の生肉を味わってみたい。p179:1
カニバリズムが混じった特殊性癖を披露するばかりか、
ほんのちょっと発展途上国の方々に対する偏見まで見せています。
特殊性癖といえば下記のエピソード。
大学二年のある午後のことだった。万年床から起きだし、まず銭湯へいった。と、じゅうぶん湯につかった四、五歳くらいの女の子が、洗い場からとことこ歩いてきた。
よく晴れた初秋。高い天窓からは目にしみる青空が見え、日の光がふんだんに射しこんでいた。その日だまりで父を待つ子の肌が、母の話を思い出させた。それは涙さえ誘う、神秘的な、もろくふくよかな色であった。
神よ、と私は感謝をささげた。よくぞ人類から毛を奪ってくれた。p268:5
もうムツゴロウ節絶好調。絶対狂ってます。このひと。
あと数年たつと発禁になりそうだと思うのですが、その前に是非みんなに知ってほしいなあ。TVに取り上げられる前の、生の畑。
できれば国語の教科書とかに取り上げてほしいんですけど、無理ですか?
このおやじ、家族連れの講演出たりしても、平気で動物の交尾の話とかばっかりするようで、とんだ食わせ物です。
そのほか、巨大カプセルに入って蛇に喰われようとする話、気絶したタヌキを生きたまま生皮剥いで食べる話など、壊れたエピソード満載。
これを見てもう一度動物王国を見ると、見方が変わりますよ。
あ、もう終わったんだっけ。あの特番。